東北大学薬学部の偏差値データ
旧帝大の1つに数えられる東北大学は、東北地方でもっとも難易度の高い大学として知られています。そんな難関大に合格するためには、試験の傾向を読む情報分析が不可欠。少ない労力で最高の結果を得るための方法を考えてみましょう。
偏差値 : | 60 |
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倍率 : | 2.2倍(全選抜合計) |
定員数 : | 80名 |
科目 : | 5教科7科目(センター試験) 数学・理科・外国語(前期2次) |
2019年度の東北大学薬学部の一般入試は、1次のセンターランクが81%、2次試験の偏差値が60でした。偏差値60という数値は、いわゆる旧帝大の中ではやや低め。同じ地方旧帝でも、九州大が67.5、北海道大学が62.5となっているのに比べ、敷居は低くなっています。もちろん、偏差値60というのも決して低い数字ではありませんが、旧帝大薬学部の中ではやや狙い目と考えて良いでしょう。
具体的には、センター試験で最低8割を死守し、2次試験で充分な得点が取れれば充分に望みはあります。配点は2次試験重視なので、センターより個別学力試験で高得点が取れるように対策しておいてください。
(※倍率は大学HPより参考)
東北大学受験ポイント
それでは、東北大学に合格するためのワンポイントアドバイスをお届けしたいと思います。ただ問題集を解けば良いというものではなく、受験校の配点に合わせて効率的な学習計画を立てなければ合格率は向上しないのです。
抑えておきたいポイント
- 後期はなし!薬学部一般入試の募集は前期日程の1回だけ
- 一般入試の配点は圧倒的に2次試験を重視!
- 現役生であれば、AO入試に挑戦するのも手!
後期はなし!薬学部一般入試の募集は前期日程の1回だけ
国立大学の一般入試は前期日程、後期日程の2度に分けて募集するのが一般的ですが、東北大学薬学部の募集は前期のみになっています。まさに、たった1度の一発勝負という形式。2019年の倍率は2.7倍で、入学試験の段階では学科を区別しません。薬学科でも、創薬科学科でも、同じ基準で合否が決められ、合格後に各学科に振り分けられます。そういう意味では、正々堂々の学力勝負といえるでしょう。倍率の低い学科を狙うことも、倍率の低い日程を狙うこともできないからです。
一般入試の配点は圧倒的に2次試験を重視!
国公立はセンター、2次試験の2段階選抜を行いますが、それぞれの試験の配点は自由に決められます。東北大学薬学部の場合、5教科7科目のセンター試験は450点満点に圧縮され、2次試験の1100点満点と合算の上で合否を決定。これは、かなり2次試験に偏重した配点と言えます。国公立大でも、センターと2次の配点を4:6程度の比率にしていることが多いですが、東北大は圧倒的な2次重視です。試験勉強も、2次試験の過去問演習を主軸に据えて行うべきでしょう。2次試験は数学、理科、外国語の3科目ですが、配点は数学400点、理科400点、外国語300点となっており、理数系科目の比重が高くなっています。理数科目の対策を入念にしておかないと、合格は望めません。
現役生であれば、AO入試に挑戦するのも手!
難関国公立大は一般入試だけの一発勝負…という例も多いですが、東北大学薬学部にはAO入試が存在します。薬学部AO入試は現役生を対象としており、センター試験による学力試験と面接のみ。具体的にはセンター試験の結果を950点満点に調整し、面接試験の100点満点と合算して合否判定をしています。合格の場合は必ず進学する専願方式になっているので、東北大が第一志望の受験生向け。センター試験の得点率がかなり高くないと厳しいですが、トライしてみる価値は充分でしょう。
偏差値から併願校を探すアドバイス
東北大学薬学部を目指している受験生の併願校ですが、これはかなり難しい問題といえます。岩手、宮城両県にある私大薬学部としては東北医科薬科大学、岩手医科大学が挙げられますが、いずれも偏差値は50未満であり、東北大の併願校にはなりづらいからです。難関大に入ることを目標にしているのであれば、首都圏の私大を受験することも念頭に置いたほうが良いかもしれません。地方の場合、どうしても私大の選択肢が少ないので、併願校を選ぶのはとても難しくなります。