岡山大学薬学部の偏差値データ
中国地方を代表する国立大—岡山大学薬学部の入試傾向はどのようになっているでしょうか?偏差値、倍率だけでなく、配点などの細かなデータを知ることが合格を勝ち取るための第一歩です。
偏差値 : | 薬学科57.5、創薬科学55.0 |
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倍率 : | 2.1倍(全選抜合計) |
定員数 : | 80名 |
科目 : | 5教科7科目(センター試験) 数学・理科・外国語(2次前期) 小論文(2次後期) |
岡山大学薬学部は、前期センターランク74~84%、2次試験の偏差値が57.5~60.0、後期センターランクが83~88%となっています。これは旧帝大クラスにも匹敵する難易度であり、地方国立としては難しい部類に入るでしょう。岡山大の配点バランスがややセンター重視となっていることを考えると、できればセンター試験で8割近く確保しておきたいところ。センター対策を入念に行うことが重要です。
ちなみに、多くの国立大では前期と比べて後期の倍率が圧倒的に高くなっており、岡山大も例外ではありません。2019年の薬学科の前期は3.9倍、後期は9.6倍、2018年の前期は3.1倍、後期は10.8倍と差は大きく、狙うなら前期をおすすめします。一方、創薬科学科の2019年の前期は2.5倍、後期は7.0倍、2018年の前期は1.8倍、後期は2.3倍、2017年の前期は2.0倍、後期は1.7倍とほとんど差がありませんでした。創薬科学科であれば後期試験のほうが傾向が合うようなら、後期を狙ってみるのも1つの選択肢でしょう。
(※倍率は大学HPより参考)
岡山大学受験ポイント
それでは、岡山大学薬学部に合格するためのポイントをお伝えしたいと思います。試験本番の配点に合わせた学習計画を立てるために、入試傾向をしっかりとチェックしておきましょう。
抑えておきたいポイント
- 一般入試前期はややセンター重視の配点!
- 後期日程はセンター試験で合否が決まる配点!
- 現役生対象にAO入試を実施しています!
一般入試前期はややセンター重視の配点!
国立大は、大学によってセンター試験と2次試験の配点バランスが異なります。岡山大学の場合はセンター試験800点満点に対し、2次試験が700点満点。ややセンター試験重視の傾向が見て取れます。上位国立大には2次試験重視の大学が多いので、センター試験の出題傾向が得意な受験生には狙い目と言えそうです。ちなみに2次試験は数学、理科、外国語の3科目で、配点は数学100点、理科400点、外国語200点。圧倒的に理科重視なので、理科を得意とする受験生には有り難い傾向といえます。ちなみに理科は物化生から2科目選択なので、化学を避けることも可能。センター試験は化学必須ですが、難問を含む2次試験の化学が苦手でも勝負になりそうです。
後期日程はセンター試験で合否が決まる配点!
後期日程の配点は、センター試験800点満点、2次試験200点満点の傾斜配点。圧倒的にセンター試験を重視しています。また、2次試験の科目は小論文のみで通常の学科試験は課されません。厳しい言い方になりますが、採点を行う大学教員から見れば受験生の小論文はどれも五十歩百歩。そのため、小論文は他の受験生と点差がつきにくい科目になります。それを踏まえると、後期日程の合否は、その大部分がセンター試験の結果で決まるといっても過言ではありません。センター試験の過去問演習を徹底的に行い、1次試験の段階で大きく差を付けるようにしましょう。ただ、小論文の課題文は英文を出題することもあるようなので、英語の勉強は入念に。
現役生対象にAO入試を実施しています!
国立大薬学部は一般入試だけを実施している学校も多いですが、岡山大学の場合は現役生対象のAO入試を行っています。一般入試の80名とは別に定員12名を設定しているので、現役生は積極的に狙っていきたいところ。年度によって募集要項が変わることもあるので、出題傾向、合否判定基準を予測するのは難しいですが、過去には1600〜200字の小論文を出題していました。合否判定は小論文、面接、センター試験で行われ、それぞれの配点は1:1:4だったようです。センター試験がもっとも差のつきやすい部分なので、センター試験対策をしっかりと行いましょう。
偏差値から併願校を探すアドバイス
地方国立の場合、併願校の選び方はやや難しくなります。岡山県内で薬学部を設置している私大は就実大学くらいしかありませんし、隣県の広島を含めても広島国際大学、福山大学など数校に限られます。いずれも岡山大学の併願校としては難度が低く、実力相応の学校を目指している場合、近畿圏に遠征して私大を受験することも視野にいれるべきかもしれません。地方は私大が少なく、併願校選びに苦労するのが難しいところです。