北海道大学薬学部の偏差値データ
国立大学は受験科目が多く、総合力勝負になりがちですが、北海道大学薬学部の場合は少々、抜け道のような受験方式も存在しています。難易度は確かに高いですが、学習計画を上手に立てれば、勝機も出てくるでしょう。
偏差値 : | 62.5 |
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倍率 : | 4.6倍(全選抜合計) |
定員数 : | 24名 |
科目 : | 5教科7科目(センター試験) 数学・理科・外国語(前期2次) 理科(後期) |
北海道大学薬学部の2019年の倍率は、前期日程の倍率が2.7倍、後期日程が3.9倍でした。一般的に後期のほうが倍率は高いので、今回の場合は前期が有利と言えます。後期は理科の比重が非常に高いので、総合力で勝負したければ前期でいくべきでしょう。しかも前期は理系(数学・物理・化学・生物の重点選抜群と総合科学選抜群)の総合入試になっているため、2次試験の配点が有利(化学重点選抜群なら、配点は化学100、他50)で、得意な教科に的が絞りやすいくなっています。なお、理科全般が得意であれば後期を狙うのも有力な選択肢になります。
2次試験の偏差値は57.5~62.5と高めですが、科目数が特別多いわけではないので、旧帝大にカテゴライズされる大学の中では標準的な難易度です。
北海道大学受験ポイント
それでは、北海道大学の入学試験を突破するためのワンポイントアドバイスを紹介したいと思います。理科が得意なら、それだけ勝機のある後期日程など、特色ある受験方式を採っている北大。学習計画次第では、総合力で勝るライバルに打ち勝つことも可能になるはずです。
抑えておきたいポイント
- 前期総合入試(理系)は配点の自由度が高い!
- 前期日程はセンター試験が7割後半でもOK!
- 理科が得意なら、後期日程が狙い目!
前期総合入試(理系)は配点の自由度が高い!
北海道大学の前期日程は学部ごとに入学試験を課すのではなく、全学部一括の総合入試で行われます。つまり、薬学部志望であれば前期総合入試(理系)を受験するわけです。この総合入試ですが、理系の場合は数学重点選抜群、物理重点選抜群、化学重点選抜群、生物重点選抜群、総合科学選抜群の5種類があり、それぞれ重点科目となっている科目の配点が向上するようになっています。数学が得意なら数学重点選抜群、生物が得意なら生物重点選抜群…というように、得意科目に重点を置いた採点方法を選択できるので、明確な得意科目がある人はやや有利になるでしょう。
前期日程はセンター試験が7割後半でもOK!
一般に旧帝大というと、センター試験で最低でも8割、できれば8割5分…といった合格基準になっていることが多いです。北海道大学の場合、2019年度の合格目安となるセンターランクは79~81%とやや高めですが、センター試験が7割後半であれば、充分に合格の可能性があるのです。センター試験の問題傾向を苦手としている人でも、7割後半なら目指せると思います。2次試験で挽回できる力があるなら合格の可能性はあります。旧帝大としては敷居がそこまで高くはないため、国立志望の受験生であれば、他の地方からでも受験する価値はあるでしょう。
理科が得意なら、後期日程が狙い目!
総合力に自信はないが、理科だけは得意…という受験生は、是非、北海道大学を狙ってみてください。後期日程は、センター試験5教科7科目を450点満点に圧縮し、理科1科目の2次試験300点満点と合算の上で合否を決定します。センター試験450点のうち、理科は100点を占めているので、トータル750点満点のうち400点が理科です。この条件なら、他の科目で多少、得点を落としても、理科だけで挽回することは充分可能。総合力では劣っていても、理科の学力だけであっさり旧帝大に入れる可能性があります。
偏差値から併願校を探すアドバイス
北海道の受験生であれば、北海道医療大学薬学部が併願先と考えてよいと思います。直近の「薬剤師国家試験」の合格率では北海道大学の90.32%(新卒は96.30%)に対して、北海道医療大学は74.19%(新卒は90.58%)と差はありますが、薬剤師志望の受験生であれば有力な選択肢の1つです。北海道科学大学は国家試験合格率が64.18%(新卒は81.65%)とやや落ちるため、受験するとしても滑り止めになると思います。ちなみに国家試験は学校のネームバリューは関係なく、個人の力が試されます。
道外の受験生であれば併願校は地元近くの私大でも良いでしょう。例えば、首都圏なら東京薬科大学、明治薬科大学など、近畿圏なら立命館大学、京都薬科大学などが候補になります。